地盤調査
ボーリング調査
地盤に孔を開け、土を採取する地質調査、地盤構成の調査の方法。
標準貫入試験を、ボーリングと同時に行うことも多い。
オーガーボーリング
地中にオーガー(掘削器具)を回転圧入させて土を切削しながら地中に孔を開け、試料の採取・盤構成の調査を行う。
原位置試験
現地で直接地盤の強さ、変形特性を調査するための試験。
ベーン試験☆☆☆☆☆
地盤のせん断強さを調査する方法。
やわらかい粘性土で使用する ⇒ 砂質地盤では使用しない
ベーン試験 住宅基礎工事株式会社
スウェーデン式サウンディング試験
土の硬軟、締まり具合など地盤の支持力(地耐力)を調査する方法。
試験の結果を、地盤の許容応力度の算定に利用する。
標準貫入試験☆☆☆
地盤を打撃して、地盤の強さを調べる試験。
サンプラーを300mm貫入させるために必要な打撃回数(N値)を調べ、土のせん断強さ等を調べる。
平板載荷試験☆☆☆
基礎を設置する深さまで掘削を行い、載荷板(直径30cmの円盤)を置いて実際の建物の重量に見合う荷重をかけて沈下量を測定し、地盤の支持力(地耐力)を判定する試験
地下水調査
地下水位測定☆
地下水位の調査方法。
透水試験☆
土の透水性の調査方法。
ボーリング孔などを利用して行う。
※「地下水位」と「土の透水性」を入れ替えて出題されるので注意!
電気探査☆☆☆
地盤に電気を流し、地下の電気的性質を測定する事により、基盤の深さを把握する手法
表面波探査
地盤に小さな地震を起振機で人工的に発生させ、その計測値を観測し、地盤の波速度の分布を調べる。
地盤の波速度
地震波が地盤を伝わる速さ。
地震波には主に2種類の波があり、速いスピードで伝わる「P波」と、伝わるスピードは遅いが強い揺れの「S波」がある。
電磁波探査法
地下埋設物の調査方法☆
土工事
掘削(根切り)
建物の基礎などのために、土を掘ること。
布掘り☆
建物の壁などに合わせて細長く溝状に土を掘ること。
⇒ 連続基礎(布基礎)がある場合
つぼ掘り☆
柱を立てる所だけ独立した穴を掘ること。
⇒ 「独立基礎」の場合
総掘り
基礎工事に必要な区画全体を掘ること。
⇒ 地下室がある場合
掘削の機械
パワーショベル
バケットが上向きで、下からすくい上げるように動く。
地面よりも高い位置の土砂の掘削に向いている☆
【土工用機械】掘削・積込み機械について | (有)生道道路建設のblog
バックホー(ドラグショベル)
バケットが下向き。
地面よりも低い位置の土砂の掘削に向いている。
クラムシェル
地表面より下の比較的軟らかい土や破砕された岩石などの掘削(つかみ取り)などに用いられる。
埋戻し
工事で発生した余剰分の土を埋めて、元の状態に戻すこと。
埋戻しの際は、埋戻した土の沈下を考慮して「余盛り」を行う☆
排水
釜揚工法
根切り部へ浸透してきた水を、釜揚と称する穴あきドラム缶などの集水マスに集水し、ポンプで排水する工法。
ウェルポイント工法
ウェルポイントという小さい集水管を多数並べて、地下水を真空ポンプにより強制的に吸い上げる工法。粗砂層からシルト質細砂層の地盤に採用される。
ディープウェル(深井戸)工法☆
深井戸を設け、ポンプで排水し、深い帯水層の地下水位を下げる工法。
リチャージ工法
ディープウェル工法等で起こる井戸枯れ、地盤沈下を防止するため、揚水(排水)した地下水を透水層に返還(リチャージ)する工法☆☆☆
- ディープウェル工法 ⇒ 地下水位を下げる
- リチャージ工法 ⇒ 地盤沈下を防止する
まとめ
この「地盤調査・土工事・排水」と「山留め・地業」「杭工事」は組み合わせて出題されることもあるので、併せて覚えてる。(内容の量が結構あったので3章に分けた)
- (オーガー)ボーリング - 盤構成☆
- N値 - 標準貫入試験☆☆
- スウェーデン式サウンディング試験 - 地盤の支持力(地耐力)
- 平板載荷試験 - 地盤の支持力(✖地盤の透水性、地盤の粒度分布)☆☆☆
- ベーン試験 - 地盤のせん断強さ☆☆☆☆☆
- 電気探査 - 基盤の深さ☆☆☆
- 電磁波探査 - 地下埋設物の調査
- 表面波探査 - 地盤の波速度の分布
- 掘削 - バックホー
- ☆地下水位 - 地下水位測定(✖透水試験)
- ☆独立基礎 - つぼ掘り(✖布堀り)
- ☆排水 - ディープウェル工法
- 埋戻し - 余盛り
- ディープウェル工法 ⇒ 地下水位を下げる
- リチャージ工法 ⇒ 地盤沈下を防止する