山留め工事
地下を掘ったときに周囲の土が工事をしているところに流れ込まないように、周りの地面を固める工事。
↓ここのまとめはめちゃ分かりやすい!
法(のり)付けオープンカット工法
掘削側面を傾斜(法面)にして掘削する工法。
「素掘り」、「空堀り」ともいう。
敷地に余裕がある場合に採用される☆☆☆
※法付けオープンカットは山留め壁を設けないので「腹起し」や「切ばり」は使用されない
親杭横矢板工法
親杭としてH形鋼を打設し、H形鋼の相互間に木製の横矢板をはめ込む土留め方法。
・山留め壁と腹起しとの隙間に裏込め材を設置し、山留めに作用する側圧が腹起しに確実に伝達するようにする。
・比較的かたい地盤でも施工可能だが、遮水性がないので地下水位の高い地盤では採用できない。
⇒ 地下水位が低く、良質な地盤での採用☆
施工順
① 根切り(建物の基礎などのために、土を掘り取る)
↓
② 山留め(周辺地盤が崩れないよう横矢板等を設置し補強する)
↓
③ 地業(掘った部分に、砕石や土等で固めたりして地盤を改良する)
↓
④ 基礎工事
鋼矢板(こうやいた:シートパイル)壁工法
鉄製の板(鋼矢板)を連続して地中に打ち込む山留め方法。
鋼矢板の打込み引抜きには、バイブロハンマーを用いる。
場所打ちRC地中壁
地中に孔を設け、鉄筋を建て込みコンクリートを打設し山留め壁にする方法。
ソイルセメント山留め壁工法
ソイルセメントを製造し、骨組みにH鋼を挿入して山留め壁にする方法。
ソイルセメント
土砂とセメントミルクを合わせた、地盤改良や土の安定処理を行う材料。
「山留め工事」に使用される☆
✖ソイルセメントを「捨てコンクリート地業」に使用
地盤アンカー工法
切ばりの代わりに山留め壁側面の地盤にアンカー体を設置し、山留め壁を支える工法。
山留め支保工
山留め工事において周囲の土や岩盤が崩れないように支えるための仮設の構造物。
切梁(きりばり)
腹起しや山留壁の支持部材。腹起しや山留壁の変形を抑える目的で設置する。
腹起し
山留壁に作用する土圧などを、切梁などに伝える水平部材。
山留め壁に作用する側圧を確実に切ばりへ伝達させるために、腹起しを連続して設置する。
山留壁と腹起しとの隙間に裏込め材を設置し、山留めに作用する側圧が腹起しに確実に伝達するようにする。
地業
基礎工事(基礎や土間コンクリートを設置する)に先立って行う、砂利地業や杭地業の工事。
地突き、地固めとも呼ばれる。
砂利地業・砂地業
基礎を支えるために、基礎底より下に砂利を敷き詰め、地盤を締固め改良すること。
- 砂利地業においては、再生クラッシャラン、切込砂利、切込砕石を使用する。
- 砂地業においては、シルトを含まない山砂を使用する☆
⇒ 泥分を多量に含むものは使用しない - 砂利地業の厚さは、特記がなければ60㎜とする。
- 層厚が300㎜を超える場合は、2層以上に分けて締固めを行う。
⇒ 〇砂利地業の厚さを150㎜とした範囲においては、一度に締固めを行った - 床付け面となる深さより地下水位の方が高い場合は、排水して地下水位を下げる。
床付け面
計画した深さまで根切り床を掘削した後、正確に平らに仕上げた面。
まずは、地業(じぎょう)工事で地盤固め:金内勝彦設計工房|山形の設計事務所〜住宅/店舗の新築設計/リノベーション設計/リフォーム設計
杭地業
地盤の状況により基礎だけでは建物の荷重を支持できない場合に、杭を用いて建物の荷重を深部の堅固な地盤で支持させること
捨てコンクリート地業
基礎を支えたり、地盤を強化するために行うものではなく、砂利・砂地業等を行った後に、厚さ5~10cm程度のコンクリートを平らに敷き均す作業。
基礎の墨出し、配筋、型枠の建込みをするために、表面を平らに仕上げるために行う☆☆☆☆☆
地盤を強化するためのものではない!
建込み
柱や型枠などの部材を所定の位置に縦に取り付けること。
まとめ
この章も「地盤調査・土工事・排水」と同じく用語の組み合わせ問題がよく出題されている。「地盤調査・土工事・排水」、「杭工事」と組み合わせで出題されることが多い。
- 法付けオープンカット工法 - 空堀 (✖腹起し)
- 山留め - 鋼矢板
- 捨てコンクリート地業 - ソイルセメント
- ソイルセメント柱列山留め壁 - セメントミルク
- 捨てコンクリート地業 - 墨出し