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独学で二級建築士資格取得を目指す! -防水工事-

独学で二級建築士資格取得を目指す! -INDEX-

 

用語

アスファルトルーフィング

板紙にアスファルトをしみこませた防水シート。

ルーフィングとは、屋根本体の下に敷く「屋根の防水シート」のこと。

平場のシートの重ね幅100㎜以上☆☆☆

 

改質アスファルトルーフィング(改質アスファルトシート)

通常のアスファルトルーフィングに、ポリマーや天然アスファルトなどを加えることで、温度特性や耐候性を向上させたアスファルトルーフィング。

 

ストレッチルーフィング

引伸し(ストレッチ)しても切断しにくい耐久性に優れた防水シート。

 

塩化ビニル樹脂系シート

塩化ビニル樹脂系のシート状の材料で、屋外での日光による紫外線、熱、オゾンに対し優れた耐久性を持っている。

平場のシートの接合幅(重ね幅)40㎜以上☆☆☆☆☆☆☆

 

加硫ゴム系シート

接着剤でしっかり接着できにくく、はがれやすい。

平場のシートの重ね幅100㎜以上

 

アスファルトプライマー

コンクリートなどの下地と防水層の密着性をよくするために用いられる乳液。

プライマーとは塗装や接着を行う場合に用いる下地処理材料のこと。

 

ルーフドレン

ベランダや陸屋根などから雨水を排水するための排水口、もしくは排水口用の金物製品。

  • 鋳鉄(ちゅうてつ/いてつ)製ルーフドレインの取付けは、コンクリートに打ち込みとし、水はけよく、床面より下げた位置とする。

 

ルーフドレンについて学ぶ | 草津・守山・野洲市の屋根工事、雨漏り修理なら街の屋根やさん滋賀湖南店

 

パラペット

建物の屋上や陸屋根などの端部で、立ちあげられた胸の位置程度の高さの壁。

 

 

硬質塩化ビニル雨樋

通称「塩ビ」製の雨どい。
軽くて運びやすく、多くの建物の雨樋に使われているが、紫外線や風雨で劣化しやすく寿命が短い。

 

樋受金物の取付け間隔
  • 軒樋 (のきどい):1m以下
  • たて樋:1.2m以下

 

入隅と出隅

  • 入隅:へこんでいる角
  • 出隅:出っ張った角

 

入隅 アスファルト防水工事⇒半径50㎜丸面 or 45度面取り
それ以外の工事⇒直角
出隅 すべて面取り

⇒ 合成高分子系シート防水工事において、防水下地の屋根スラブとパラペットとか交差する入隅部分は、通りよく直角とした。

 

アスファルト防水工事

施工手順

 ① 下地処理

 ② 増張り

 ③ ルーフィング類の張付け

 ④ 保護・仕上げ(保護コンクリートと伸縮調整目地)

 

① 下地処理

  • 下地コンクリート水勾配1/100~1/50とする☆
  • 平場の下地コンクリート表面は、金ごて仕上げとする。

 

入隅部分の仕上げ(面取り)

屋根スラブとパラペットが交差する入隅部分の防水下地の形状は、モルタルで面取りする。 

アスファルト防水工事において、防水層の下地の入隅部分については、

  • 半径50㎜の丸面、または
  • 45度の勾配 に仕上げる☆☆☆☆☆☆

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アスファルトプライマーの塗布
  • アスファルトプライマーの塗り付けは、コンクリート下地を清掃し、乾燥させてから行う。
  • アスファルトプライマーを塗布したら、十分に乾燥させ、次の工程は翌日以降とする☆

 

② 増張り

ルーフィング張り付けに先立ち、下地の出入隅やドレン廻り、打継部などの要所に補強のためにルーフィングを張り増すこと。

 

出隅・入隅部分☆☆☆☆

その最下層に300㎜以上のストレッチルーフィングを増張りする。

 

下地コンクリートの打継ぎ箇所☆

幅50㎜の絶縁テープを貼り付け、その上に幅300㎜のストレッチルーフィングを増張りする。

 

アスファルト防水層を貫通する配管周り

防水層の最下層網状アスファルトルーフィングを増張りし、配管の根元の平場にストレッチルーフィング150㎜程度張り掛けて増張りする。

 

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③ ルーフィング類張付け

  • アスファルトルーフィングはからに向かって張り進める。
    ⇒ ルーフィングの継ぎ目が水下側より水上側が上になるように張り重ねる
  • アスファルトルーフィングの重ね幅長手・幅方向とも100㎜とする☆☆☆

 

ルーフィングを張り付ける順序(平場が最後)☆☆☆☆☆☆
  1. 出隅・入隅等へのルーフィングの増張り
  2. ルーフドレン周りのルーフィング類の張付け
  3. 一般平場部分へのルーフィングの張付け
  • 出隅・入隅等へのルーフィングの増張りを行った一般平場部分へのルーフィングの張り付けを行う。
  • ルーフドレン周りのルーフィング類の張付けは、欠陥が発生しやすい場所のため、平場に先立って行う。

 

立上がり(壁面、配管回り等)の取り合い☆
  • 外壁のコンクリートと鋼製建具枠との取合い部分には、変形シリコーン系シーリングを用いる。
  • アスファルト防水層を貫通する配管の回りは、防水層を立上げ、防水層端部をステンレス製既製バンドで締め付けて密着させた後、上部にシール材を塗り付ける☆

 

④ 保護・仕上げ(保護コンクリートと伸縮調整目地)

防水層完成後の工程

  1. 絶縁用シートの敷き込み
  2. 伸縮調整目地の設置
  3. 溶接金網を敷き込み
  4. 保護コンクリート施工

 

伸縮調整目地

コンクリートモルタル下地の乾燥収縮や湿潤膨張による動き、地震や外荷重による変形、タイルやモルタル等の熱膨張による動きを吸収し、タイルのひび割れ、剥離を防止するために設けられる目地。

  • 伸縮調整目地の深さは、保護コンクリートの厚さの上面から下面に達するまでとする☆
    ×その保護コンクリートの厚さの1/2程度とする
  • 保護コンクリートに設ける伸縮調整目地のパラペットに最も近い目地は、パラペットの立上り際から600㎜程度とし、中間部は縦横間隔3000㎜(3m)とする☆☆☆☆☆☆

 

溶接金網

平場の保護コンクリートひび割れを防止するため伸縮調整目地内ごと溶接金網を敷き込む☆☆☆

 

 

保護コンクリート

防水層の保護・劣化を抑制を図るためにするために防水層の上から打つコンクリート。 防水層を押さえるので「押えコンクリート」とも呼ばれる。

  • 一般平場部分の保護コンクリートの厚さは、こて仕上げとする場合、水下で80㎜以上とする。

 

https://blog-imgs-115.fc2.com/3/2/4/3244650/20181205155811c4f.jpg

出典:保護コンクリートに設ける伸縮調整目地|SKK 施工管理研究室

 

塗膜防水工事

ウレタンゴム系防水材、ゴムアスファルト系などの液状の塗膜防水材を塗り重ねて、防水の膜を構成する工法。

  • 塗膜防水工事において、プライマー塗りについては、当日の防水材施工範囲のみ行う。

 

シーリング工事

外壁のボードとボードのつなぎ目(隙間)、サッシの金具と壁のつなぎ目などをシーリング材で埋める工事。つなぎ目から侵入する「雨漏りを防ぐ防水性」と地震などにより建物が揺れた際に「伸縮性により建物を守る耐震性」を目的に行う。

  • 外壁のコンクリート鋼製金具枠との取合い部分には、2成分形変性シリコーン系シーリング材を用いる。
  • シーリング材の充填作業において、充填箇所以外の部分に付着したシリコーン系シーリング材は、硬化後の早い時期に取り除く

 

ボンドブレーカー(絶縁テープ)

目地が深くない場合に、シーリング材の3面接着を回避する目的で目地底に張り付けるテープ状の材料。シーリング材と密着しない

  • シーリング工事におけるボンドブレーカーは、シーリング材と密着しない紙の粘着テープとする☆☆☆☆
  • 目地底にボンドブレーカーを設置して、二面接着とした。

 

バックアップ材

目地が深い場合に装着して、所要の深さが得られるようにする成形材料。シーリング材と密着しない

バックアップ材は目地の深さを調節できる

  • バックアップ材はシーリング材とは接着せず、かつ、シーリング材の性能を低下させないものを用いる。

 

住宅の屋根

屋根用化粧スレート葺き

セメントと人工繊維や天然繊維を使用して造られた、平状の屋根葺き材を使って葺いた屋根。瓦に比べて軽量で、耐震性に対して優れている。

  • 木造住宅の屋根用化粧スレートの葺板は、1枚ごとに専用釘を用いて野地板に留め付けする☆☆☆

 

折板葺(せっぱんぶき)

薄い鋼板を折り曲げて、耐力を高めた屋根。軽くて耐力が高く、工場や倉庫で使われることが多い。

  • 折板葺のタイトフレームと下地材の接合は、隅肉溶接とする☆
  • 溶接後はスラグを除去し、錆止め塗料を塗布する。

出典:基礎技術資料 詳細( 金属製折板屋根構成材(JIS A 6514) ) | 株式会社 協和

 

粘土瓦葺

粘土を混練、成形、焼成した屋根材の総称。単に瓦と示す場合、たいていは粘土瓦のことを指す。

  • 粘土瓦葺における瓦の留付けに使用する結束線は、径0.9㎜ステンレス製のものとする☆☆☆

 

下葺き(したぶき)材

  • 軒先と平行に敷き込み、重ね幅長手方向200㎜流れ方向100㎜とする☆☆☆
  • 棟(むね)部分は250㎜の左右折り掛けとし、棟頂部から左右へ一枚ものを増張りする

 

出典:建築防水分野 屋根下葺材施工要領|JWMAアスファルト防水部会

 

壁面との取り合い部☆☆☆☆
  • 壁面に沿って250㎜以上、かつ
  • 雨押え上端50㎜以上立ち上げる

出典:建築防水分野 屋根下葺材施工要領|JWMAアスファルト防水部会

 

まとめ

アスファルト防水工事だけだと点を取りやすいけど、それ以外と混ぜられると急に難易度が高くなる気がする。。

「想アーキテクツ」さんの動画は現場のいろいろがあり、非常に参考になります。

 

 

  • 塩化ビニル樹脂系シートを用いた防水工事において、平場のシートの接合幅(重ね幅)は40㎜以上

  • 防水層の下地の入隅部分は、半径50㎜の丸面、または45度の勾配に仕上げる

  • 出隅、入隅、配管周りの増張りに、一般平場部分へのルーフィングの張り付けを行う
  • アスファルトルーフィングは水上側の継ぎ目が下になるよう、水側から水側に向かって張り進める
  • 保護コンクリートに設ける伸縮調整目地のパラペットに最も近い目地は、パラペットの立上り際から600㎜程度とし、中間部は縦横間隔3000㎜(3m)とする

 

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