独学で二級建築士資格取得を目指す! -鉄骨構造(一般)-
鉄骨構造
建築構造用圧延鋼材(SN材)
使用区分により、A種、B種、C種が規定されている。
溶接接合の場合は、B種かC種を用いる(A種は用いない)☆
柱
- 柱の設計においては、軸方向力と曲げモーメントによる組み合わせ応力を考慮する必要がある。
- 冷間成形角形鋼管(厚さ6㎜以上)を柱に用いる場合、その鋼材の種別、柱、梁の接合部の構造方法に応じて、応力割り増し等の措置を講ずる☆
梁
- H形断面梁の設計において、横座屈を考慮する必要がある。
- 充腹形(H形鋼等)の梁の断面係数は、断面の引張側のボルト孔を控除した断面について算出する。
- 鉛直方向に集中荷重が作用するH形鋼梁において、集中荷重の作用点にスチフナを設ける場合、スチフナとその近傍のウェブプレートの有効幅によって構成される部分を圧縮材とみなして設計する。
H形鋼を梁に用いる場合☆☆☆☆☆
- フランジ ⇒ 曲げモーメントを負担
- ウェブ ⇒ せん断力を負担
×曲げモーメントをウェブで、せん断力をフランジで負担させるものとする。
長期に作用する荷重に対する梁材のたわみ☆☆☆
- 通常の場合:スパンの1/300以下
- 片持ち梁 :スパンの1/250以下
※母屋や胴縁などは、仕上げ材に支障を与えない範囲でこの限界を超えることができる。
筋かい
「軸部の降伏(座屈)」⇒「端部、接合部の破断」の順になるようにする☆☆☆
- 鉄骨構造の建築物の筋かいの保有耐力接合においては、軸部の全断面が降伏するまで、接合部が破断しないことを計算によって確認する☆☆☆
- 水平力を負担する筋かいの軸部が降伏する場合においても、その筋かいの端部及び接合部が破断しないようにする☆☆☆
×筋かいの保有耐力接合は、筋かいが許容耐力を発揮する以前に座屈することを防止するために行う。⇒座屈が先に生じるようにする
補剛材
座屈を拘束するための補剛材には、剛性と強度が必要☆
⇒ 梁材の圧縮側フランジに設ける横座屈補剛材は、材に元たわみがある場合においても、その耐力が確保されるように、補剛材に十分な耐力と剛性を与える必要がある。
圧縮材の中間支点の補剛材においては、圧縮力の2%以上の集中応力が補剛骨組に加わるものとして検討する☆
柱脚
鉄骨構造の脚部の形式
- 埋込型
- 根巻型
- 露出型
固定度の大小は、埋込型>根巻型>露出型
⇒ 柱脚部の固定度を上げるためには、露出型より埋込型のほうが有効。
埋込型
- 埋込み形式柱脚においては、柱幅(柱の見付け幅のうち大きいほう)の2倍以上の埋込深さを確保する☆
- 中柱の埋込み柱脚において、埋込深さが浅い場合、パンチングシヤー破壊が生じやすい。
根巻型
- 根巻形式の柱脚においては、柱下部の根巻き鉄筋コンクリートの高さは、柱せいと柱幅の大きいほうの2.5倍以上とする☆☆☆☆
- 根巻形式の柱脚においては、根巻き部分の鉄筋コンクリートの主筋は4本以上とし、その頂部をかぎ状に折り曲げたものとする。
露出型
- 露出型柱脚の設計においては、柱脚の固定度に応じて回転剛性を考慮し、曲げ耐力を評価する必要がある。
- 露出柱脚に用いられるアンカーボルトの設計において、柱脚に引張力が作用する場合、引張力とせん断力との組み合わせ応力を考慮する必要がある。
- 露出柱脚に作用するせん断力は「ベースプレート下面とモルタル又はコンクリートとの摩擦力」又は「アンカーボルトの抵抗力」によって伝達するものとして算定する。
アンカーボルトの基礎に対する定着長さ
アンカーボルトの径の20倍以上。
柱のベースプレートの厚さ
アンカーボルト径の1.3倍以上。
部材の設計
- 鋼材に多数回の繰り返し荷重が作用する場合、応力の大きさが降伏点以下の範囲であっても破断することがある☆
- 鋳鉄は、引張応力が生ずる構造耐力上主要な部分には、使用してはならない。
⇒ 鋳鉄は「圧縮応力」「接触応力」以外が生ずる部分で使用できない。 - 角形鋼管柱に筋かい材を取り付ける場合、角形鋼管の板要素の面外変形で、耐力上支障をきたすことのないように、鋼管内部や外部に十分な補強を行う必要がある。
許容応力度
構造用鋼材の短期許容応力度は、長期許容応力度の1.5倍。
(圧縮、引張り、曲げ、せん断にかかわらず)
引張材
- 山形鋼を用いた引張筋かいを、ガセットプレートの片側だけに接続する場合、山形鋼の有効断面から、突出脚の1/2の断面を減じた断面によって引張応力度を算出してもよい☆
- 引張材の有効断面積は、ボルト孔などの断面欠損を考慮して算出する☆
圧縮材
圧縮力を負担する構造耐力上主要な部材の有効細長比☆
- 柱:200以下
- 柱以外:250以下
細長比☆☆☆☆☆☆
細長比が小さい ⇒ 許容圧縮応力度は大きい(座屈しにくい)
⇒細長比は、小さいほうが望ましい!
幅厚比、径厚比☆☆☆☆☆☆
幅厚比、径厚比が小さい ⇒ 座屈しにくい
⇒ 幅厚比、径厚比は小さいほうが望ましい!
⇒ 鉄骨部材は、板要素の幅厚比や交換の径厚比が小さいものほど、局部座屈を起こしにくい。
⇒ 軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、幅厚比が大きいので、局部座屈を起こしやすい。
- 柱及び梁材の断面において、構造耐力上支障のある局部座屈を生じさせないための幅厚比は、炭素鋼の基準強度(F値)により異なる。
座屈
トラスの座屈長さ
構面内座屈 ⇒ 節点間距離を座屈長さとする☆
構面外座屈 ⇒ 支点間距離を座屈長さとする。
ラーメン構造の座屈長さ
横移動が拘束されているラーメンの柱材の座屈長さは、清算を行わない場合は、接点間距離(階高)にすることができる。
※拘束されていない場合は、接点間距離(階高)より長くなる。
横座屈
溝形鋼、鋼管、H形鋼など、
荷重面内に対称軸を有し、かつ
弱軸まわりに曲げモーメントを受けるものについては、
横座屈を考慮する必要がない☆
接合
柱の継手の「接合用ボルト」「高力ボルト」「溶接」は、継手部の存在応力を十分に伝え、部材の各応力に対する許容力の1/2を超える耐力とする。
高力ボルト
構造耐力上主要な部材の接合部に高力ボルト接合を用いる場合、高力ボルトは2本以上配置する。
まとめ
以下は絶対にチェック!!!!!
- H形鋼を梁に用いる場合☆☆☆☆☆
フランジ ⇒ 曲げモーメントを負担
ウェブ ⇒ せん断力を負担 - 細長比が小さい ⇒ 許容圧縮応力度は大きい(座屈しにくい)
- 幅厚比、径厚比が小さい ⇒ 座屈しにくい