行ってきました、岡山県!
行ってきました、直島!
前も書いたけど、このブログを始めようと思ったキッカケがこの旅行だったので、ようやく旅行日記を書くことができます。
今回は結構綿密に計画をして挑んだ旅行でしたが(僕なりに)、やっぱり実際行ってみるといろんな発見や感動があって、素敵な旅行になりました。
ということで二泊三日の岡山県の旅、1日目、始まります!
羽田空港から岡山駅へ
前回、JALのサービス『どこかにマイル』を利用して岡山行の飛行機チケットを入手した行きの飛行機が14時台発と少し遅めだったので、一番早い8時台の便を狙って羽田空港へ。一応、空席があることは事前に確認済み。受付にて便を変えたいことを伝えると簡単に変更してくれて、無事に飛行機に乗れた。
チケットを求めての奮闘記はこちら↓
岡山空港についたのは9:30くらいで、その後、空港から直通バスにて岡山駅へ。バスは空港の目の前にあったので、すんなりバスに乗れた。
岡山駅から直島へ
岡山駅から宇野港がある宇野駅へはJRにて行ったんだけど、途中、茶屋町駅というところで乗り継ぎが時間がかかってしまって、一時間半くらいかかってしまう。岡山駅から宇野駅までは電車とバスがあるんだけど、その時の時間によって、どっちが早いってあるようだった。僕の場合はバスで行った方が早かったようだ。ちなみに電車だと580円で、バスは650円。基本的には電車の方が早い。
そんなこんなでようやく宇野港へ!宇野駅から港までは歩いて5分くらいで、目の前にあった。
フェリーが思いのほか大きくて、超快適だった。
フェリーに揺られること20分。実は直島は宇野港から大きく見えるくらい目の前にあって、あっという間に着いた。
宮ノ島エリア
そうしてやってきた、直島!宮ノ浦に到着。
さっそく有名な草間彌生の赤いカボチャがドーン!
海の駅「なおしま」の建物もおしゃれ。
すぐ近くに「直島パヴィリオン」という白いオブジェがあった。
その「直島パヴィリオン」のすぐ裏にうどん屋さんがあり、直島とはいえ、香川県には変わりないので、ここ「木の崎うどん 直島店」さんでお昼を頂くことにしました。
初の香川県での讃岐うどん。うまし。トッピングに鯛天というものがあったので頼んでみたら、かまぼこっぽいのだった。(普通の半身の天ぷらを想像していたが、さすがに100円でそれはなかった)
その後、宮ノ浦エリアを散策。
さっそく現れた直島銭湯 「I♥湯」。
実際に入浴できる美術施設だけど、今回は入浴はせずに、タオルのみを購入。
猫。
直島内の移動について
直島の移動手段は主に、徒歩、自転車、バスがあるよう。
観光エリアのいたるところにレンタサイクル屋さんがあるため、日が良いときはとっても気持ちよさそう。
しかし妻が自転車に乗れないので、我々に残された選択肢は徒歩かバス。
バスは100円で、一時間に一本くらいとそんなに多くないので、バスの時間のチェックは必須。
しかし直島に来て浮かれていた我々はそんなこと考えもせず、写真とったり遊んでいて、バス停についた頃にちょうどバスが出てしまっていた。
仕方ないので、宮ノ浦エリアから本村エリアへは徒歩で移動。
道中には特に何もなく、田舎な風景の中をてくてく歩いていると、途中、とんでもない建物が!
これ、小学校なんだって!
直島小学校 - ARCHI'RECORDS(アーキレコーズ)- 建築紹介・建築探訪録
さすがに外からしか見られなかったけど、その大きさとホワイトベース的な造形に感動。
ガイド本には出てこないだろうが、すごいスポット。
本村エリア
宮ノ浦エリアから本村エリアへは徒歩で30分程度。
多少の上り下りはあったものの、天気もよかったのでそんなに苦にはならなかった。
そうして本村エリアに近づくと一つ目の家プロジェクトを発見。
家プロジェクトとは、古い家を色んなアーティストが改修して、作品として展示しているもの。中に入るのは有料で、共通チケットは1,030円。
はいしゃ(家プロジェクト)
一つ目の家プロジェクトは「はいしゃ」。
共通チケットは中で購入できた。中は撮影禁止で、土足禁止。
靴を脱いで中に入る。
ここはもともと島の歯医者さんの家だったらしい。
歯医者の面影は全くなく(笑)、パンチのある内装に仕上がっていました。
その後、本村ラウンジ&アーカイブというインフォメーションセンター的なところがあったので、そこに荷物を一旦預けて、散策を再開。
南寺(家プロジェクト)
安藤忠雄が建物を設計しているが、作品としてはジェームズ・タレルのもの。
外見はただのシンプルな木造建築なんだけど、中に入ると真っ暗で、その中で目が慣れてくると次第に何かが見えるようになるという、かなり独特で印象的な作品。
家プロジェクトの中では断トツでこれが好きだった。(三つしか回ってないけど)
入るのに人数制限があり、整理券が配布されるときもあるようなんだけど、すんなり入れてよかった。
角屋(家プロジェクト)
中に入ると部屋一面に水が張られていて、その中にいろんな色の数字が点滅しているという、かなりインパクトのある作品なんだけど、その前に行った南寺の印象が強すぎて、正直あまり心に響かなかった。家プロジェクトを回るんだったら最初の方に行った方がいいたも。(もしくは南寺の整理券をもらった後とか)とはいえ、映像的にとても美しい空間なので、インスタ映えを目的に来た客は写真が撮れなくてウズウズしたに違いない。
本村エリアの色々
この辺は壁や周辺に色んなアートが散りばめられていて、フォトスポットがたくさんあった。
本村エリアから地中美術館へ
その他の家プロジェクトや、きんざ(家プロジェクトの中でも唯一共通チケットが使えないところ)、ANDO MUSEUMなど気になるところはたくさんあったけど、時間の都合上、ここでバス移動。しかしこの後のバスの時間を調べたら一時間以上空きがあったので、この判断は本当によかった。これを逃したら危なかった。
本村エリアから美術館エリアまではバスで終点のつつじ荘まで行って、そこで無料シャトルバスに乗り換えて移動。
本村エリアからはかなりアップダウンがあった。徒歩で行くには、本村エリアからつつじ荘まで結構きついだろうし、つつじ荘から各美術館までは無理なんじゃないかというくらいきつそうだと思った。しかも暗くなると明かりはほとんどないので、バスの終電とかは本当に気を付けないといけない。夜に歩くのは危険だと思う。自転車も危ないと思うので、美術館側に行く場合はつつじ荘辺りに自転車を置いて(おける場所があるのかは知らないけど)シャトルバスを利用した方がいいんじゃないかな?無料だし。
地中美術館
今回、直島に来た目的とも言える地中美術館。地中美術館はクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの3人の作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置された美術館です。つまり建物自体がそれぞれの作品を展示することを目的に作られているため、建物自体が作品を演出しており、その空間全てを美術として体感することができる。だいぶ昔、モネの絵が白い部屋に展示してあるのをみて、行ってみたいなとずっと思っていた。中は撮影禁止なので、フォトスポットは美術館の入り口手前にあるモネの池(正式名称は知らない)くらい。(ちなみにモネの池は美術館の外にあるのでチケットなしで見れます)最近チケット予約制になったらしいんだけど、行く時間帯も分からなかったので予約せずに行ったが、すんなり入ることができた。でも行く人はちゃんと予約した方が絶対に良いと思う。
チケットは2,060円と、ちと高め。だが、だが!本当によかった!すごくすごくよかった!ここに来れただけで今回の旅行の意味があったと思えるくらい、本当にすばらしい美術館だった。あまり書くとネタバレになって行った時の感動が薄れるのがもったいないので、それが嫌な人はぜひここは読み飛ばして、実際に行ってみてください(笑) そして一緒に話をして盛り上がりましょう!
安藤忠雄設計
まず建物自体がアメージング!コンクリートむき出しの作りになっていて、それ自体が芸術作品として楽しむことができる。直線的だけど、直角な空間はなくて、地下に下っていくけど、薄暗さはなく、むしろ開放的。各作品に辿り着く道中も楽しいんだけど、建物自体はやはり作品のために作られていることが、作品を見た瞬間に分かる。そして興奮する。
「睡蓮」クロード・モネ作品
展示室へは靴を脱いでスリッパに履き替えて入る。靴を脱いで動線を辿って、角を曲がった瞬間。
まず目に入る巨大な「睡蓮」。そのまま部屋に入っていくと白く巨大な空間の中で、前方に1点、左右に中くらいのがそれぞれ1点。後方に小さい(比べて小さいということで、それでも十分に大きい)のが2点の計5点が展示していた。
圧巻の空間。
幸い人も少なく、静寂の中で圧倒的に美しい空間を堪能することができた。
入口から辿って、最初の作品がどう見えて、どんなサイズの空間にしたら美しくみえるか、まさにこの5点のために作られた空間だった。
永遠にいられるくらい心地良かった。
「オープン・フィールド」「オープン・スカイ」ジェームズ・タレル作品
先ほどの南寺でもお世話になったジェームズ・タレルの作品。
引用元:http://benesse-artsite.jp/art/chichu.html
階段の先に青いスクリーンのような空間があり、そこに入れる。
8人一組で入れ替わり制になっているため、しばらく並んで、まずこの写真の前に連れてこられた。ここもスリッパに履き替え。そこで作品の注意説明(どこどこは触っちゃだめだよとか)があり、その後自由時間。人々はこの階段を上っていき、吸い込まれるように青い空間に入っていく。この空間自体を感じる作品となっていた。
ここは正直、モネの衝撃のあとだったから、そんなに感動はなかった。(完全に見る順番のせい!笑)
そのあと、「オープン・スカイ」という空が見えるスペースがあり、僕はそちらの方が好きだった。とても穏やかで静かな空間で安らいだ。
「Time/Timeless/No Time」ウォルター・デ・マリア作品
GANTZ!妻もガンツと言っていた笑 もはや日本人は黒くて大きな球を見てしまったときはしょうがないと思う。
地中美術館ではこの作品が一番有名なのかなぁ?一番写真のインパクトはあるよね。正直「オープン・フィールド」は写真だとどんな作品か分からないし。
引用元:http://benesse-artsite.jp/art/chichu.html
でかい!まず球がでかい!そして空間がでかい!
左右対称で階段があり、球があり、そしてまた階段。
ここに来た人は動線上、まずこの写真の風景が目に入る。
写真で見る以上に大きく、広い。
デカイズムという言葉があるかどうかは知らないが(いや、ない)、大きいということは人が感動する一つの要素だと思う。
そしてそこに差し込む光(上空が吹抜けになっている)と静けさでとても神聖なものをみている感覚になった。
地中美術館に展示しているのは以上の作品のみ。
そのあと、地中カフェでお茶をして、(どこまで写真を撮っちゃだめなのか、よくわからなかったから、カフェも写真は撮らなかった)島の先に見える香川県をぼーっと眺めた。
帰る前にもう一度モネを観ようと思って戻ったら、観客が僕たちだけでめちゃくちゃ贅沢な時間だった。
ミュージアムショップは売っているものが微妙で、もうちょっとがんばればいいのにと思った。
つつじ荘
シャトルバスで再びつつじ荘へ。
つつじ荘バス停の近くにある、これまた有名な黄色いカボチャ。
いい感じに日も傾いてきた。
そして本日の寝床はそのまま、ここ、つつじ荘。
宿泊施設が和風コテージ・パオ・トレーラーハウスの3種類あり、今回はトレーラーハウスに泊まることにしました!ほんとはパオがよかったけど予約が取れなかった。ベネッセハウスは高いし、島内は民泊ばっかりだったんだけど、せっかくだからということで、初めてのトレーラーハウス。金額もそんな高くない。というか安い。それでめずらしい体験ができるのだから、すばらしい。
晩御飯は海鮮鍋!贅沢!味は、普通!だがうまい!(こういうのは雰囲気が大切です)
夜は貸し切り風呂もあり、快適だった。お酒の自販機もあった。トレーラー内にトイレや水回りがついてなくてそれが難点。星がきれいだった。テレビもないトレーラーハウスの中で静かな夜を過ごす。
旅行初日から素晴らしい一日になった。いっぱい歩いたので、この日はすぐに寝た。
旅の続きはまた後日。
まとめ
直島はアートな島だったかというと、アートな島だったと思う。
ただし島全体がアートではない。当たり前だけど、島には暮らしている人がいてその人たちが生活している中、アートエリアが点在しているという感じだ。だからアートエリアと書かれているところ以外を無理やり探してもないところには本当何もない。しかし自然があり、普段の生活とはまた違う時間の流れを感じることができた。本当に全部の展示、美術館を巡ろうと思ったら2日は必要だと思う。もしかしたら2日でもギリギリかもしれない。人によって観る時間も全然ちがうだろうから。少なくとも1日では無理だし、逆に無理やり1日で巡るのはもったいないと思うので、どうしても1日だけの場合は、どこは外せないというのはあった方がいいと思う。僕の場合それが地中美術館だったが大正解だったと思う。初めて訪れる方はぜひ行ってみてほしい。
食事は正直普通だった(うどんと鍋しか食ってないけど)。アートな島であり、グルメな島で押しているわけではないから別にそれでいいと思う。オシャレなカフェ的なところはたくさんあったので、そういうところを狙えばグルメに出会えるかもしれない。でも基本的にこういうとこは雰囲気を楽しめればいいと思っている。
あと気になったのが、カフェ的なところが多かったけど、雑貨屋などはほとんどなかった。お土産を買うところも海の駅とか各エリアで一か所程度。まぁ、お土産を買うところは別にそれでいいんだけど、例えば若い作家のギャラリーを設けるとか、そういう作家の作品が買えるとか、アートな島で売っているのであれば、そういうところがたくさんあってもいいんじゃないかと個人的に思った。
交通の便は良いとは言えない。いや、悪いと言い切っていい気がする。バスはかなり少ないし、タクシーはほとんどいない。もし帰りのフェリーの時間が決まっていても、その前にバスに乗れなかったら諦めるしかないんじゃないかというくらい。その点、自転車は便利かもしれない。天気や気候にかなり左右される乗り物ではあるけど。何はともあれそういう意味ではセレブリティな快適な旅を望むのであれば難しいのかもしれない。車で行って、ベネッセハウスに泊まればそういうのも可能だろうけど。でも直島の魅力ってそこじゃないと個人的には思う。
観光客はほとんど外人だった。(80%くらいなイメージ)なので案内をされる方はほとんど英語ができ、バス運転手のおじいちゃんでさえ英語で案内をしていて感動した。僕は途中で道を聞かれたが、中学レベルの英単語でしか対応ができなかった。
来年は瀬戸内国際芸術祭2019が開催される予定だ。
これに行きたいかと聞かれれば正直とても微妙だ。でもそれは今回の直島が微妙だったからではない。とてもよかったんだ。とてもとてもいいところだった。でもそれは気候が良く、ハイシーズンではないときに行ったのがかなり大きいと思う。瀬戸内国際芸術祭にどれだけの人が来るかは知らないけど、少なくとも大型連休や夏休み時期等で、人がごった返していたら、僕は正直いいかなと思う。でも現時点での僕の思いなので、芸術祭について知ったりしたらまた変わるかもしれない。
ただ今は、またいつか、穏やかな気候のときに、この島をゆっくりと歩きながら、バスに揺られながら(自転車は妻が乗れない)アートを楽しみたいと思っている。できることならまた貸し切り状態で地中美術館のモネの「睡蓮」を眺めてみたい。次は香川県から行ってみるのもいいかもしれない。
そう思わされる、直島はとても魅力的なアートの島でした。