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独学で2級建築施工管理技士合格を目指す! その8 -鉄骨構造(各種構造)-

独学で2級建築施工管理技士合格を目指す! -INDEX-

 

鉄骨構造の一般的な特徴

メリット

強度が高いため、小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることができる。

大スパンの建築物が可能である☆

同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる☆

工場加工の比率が高く、現場作業が少ない。そのため工期を短縮しやすい☆

粘りがあり、変形能力が高い

 

デメリット

鋼材は不燃材料であるが、骨組は十分な耐火性能は有さない☆☆
剛性が小さく、振動障害が生じやすい。

 

鋼材

鋼の一般的な性質

弾性限度内であれば、引張荷重を取り除くと元の状態に戻る☆☆
炭素含有量が多くなると、引張強度・硬度は増加するが、ねばり強さや伸び・溶接性は低下する☆☆☆

鋼は熱処理によって、強度などの機械的性質を変化させることができる☆
空気中で酸化し、錆を生じるため、防食を施す必要がある。

引張強さは250~300℃程度で最大となり、それ以上の高温になると急激に低下する☆ 

 

ヤング係数

部材の変形のしやすさを係数にしたもの

2.05×105N/mm2で、常温では鋼材の強度にかかわらずほぼ一定である☆

線膨張係数

温度差で変化する鋼材の長さを算出できる係数

約1.2 × 10−5(1/℃)

 

鋼材の規格

名称にある数値は、引張強さの下限値(N/㎟)を表す

⇒ SN400の引張強さの下限値は、400N/㎟

 

一般構造用圧延鋼材:SS材(Steel Structure)☆

一般的に使用される鋼材

 

溶接構造用圧延鋼材:SM材(Steel Marine)

溶接性に優れた鋼材

(昔は船舶の溶接で主に使用されていた名残で、船舶の頭文字Mが採用されている)

 

建築構造用圧延鋼材:SN材(Steel New)☆

性能により A種、B種、C種に分類される。

SS材やSM材が、建物以外に使用されるのに対し、SN材は建造物の耐震補強を目的に作られた構造用鋼

(94年に誕生し、95年の阪神淡路大震災を境に規格が厳格化したということで、比較的新しいのでNなのかな?)

 

一般構造用軽量形鋼:SSC材(Steel Structure Cold Forming)☆

冷間成形された軽量形鋼。

通常の形鋼に比べて、部材にねじれや局部座屈が生じやすい

リップ溝形鋼の溝がアルファベットのCに似ていることからCチャンネルと言われる。

 

鋼管の規格

一般構造用炭素鋼鋼管:STK材(Steel Tube Kouzou)

構造用として規定されている炭素鋼鋼管。

想定されている用途は、支柱や足場、地すべり抑止杭、基礎杭、鉄塔などの建造物。

 

建築構造用炭素鋼鋼管:STKN材(Steel Tube Kouzou New)

材質をSN材と同等とした円形鋼管

 

一般構造用角形鋼管:STKR材(Steel Tube  Kouzou Rectangular)

土木・建築等の構造物に使用される角型鋼管(Rectangular:長方形)

 

鉄骨構造の柱と梁

柱の形式には、形鋼などの単一材を用いた柱のほか、溶接組立箱形断面柱などの組立柱がある☆

柱脚(柱の下部)の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある☆
鉄骨構造の柱は、鉄筋コンクリート構造の柱に比べ、小さな断面で大きな荷重に耐えることができる。
圧縮材は、細長比が小さいものほど座屈しにくい

 

kentiku-kouzou.jp

 

梁の形式には、単一材を用いた形鋼梁のほか、プレート梁やトラス梁などの組立梁がある。   
H形鋼の大梁に架けられる小梁には、大梁の横座屈を拘束する働きがある。

 

www.bakko-hakase.com

 

トラス構造☆

比較的細い部材で三角形を構成し、大きな空間をつくることができる構造。

 

鉄骨構造の構成部材

フランジとウェブ

H形、I形の外側の板がフランジ、中央(腹)の板がウェブ。

 

mikao-investor.com

 

筋かい

建物の耐震性を高めるため斜め方向に補強する部材。
主に引張力に働く☆☆

 

ガセットプレート☆☆

節点に集まる部材相互の接合に用いられる鋼板。

kenchiku-steel.com

 

ダイアフラム☆

柱と梁の接合部に設ける補強材。
梁から柱へ応力を伝達するため、仕口部に設ける。   
ダイアフラムの板厚は、梁のフランジよりも厚くする。   
diaphragm:横隔膜が原義

mikao-investor.com

 

スチフナー☆

梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材
stiffener:かたくするもの、補強材、補剛材などの意味

 

kenchiku-steel.com

 

スプライスプレート☆☆

柱と柱や梁と梁を接合する為の添え板

ボルト接合の際に部材間の応力を伝達するために設ける補強材。

splice:接合する

 

kenchiku-steel.com

 

フィラープレート☆

厚さの異なる板をボルト接合する際に、板厚の差による隙間を少なくするために設ける部材。

 

kenchiku-steel.com

 

頭付きスタッド☆☆☆

鉄骨梁と鉄筋コンクリート床スラブが一体となるように設ける部材☆

 

www.daihenstud.co.jp

 

ポイント

英語の語源が分かると意外と理解しやすい。

鋼材に十分な耐火性能はない!

ガセットプレートの意味を変えてくることが多いので注意。

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参考テキスト

写真、イラストが多く、僕的には非常にわかりやすいオススメの一冊です。