独学で2級建築施工管理技士合格を目指す! その10 -木構造(各種構造)-
木質材料
合板
切削した単板3枚以上を主としてその繊維方向を互いに直角にして接着したもの。
単板積層材
単板を繊維方向を揃えて積層、接着した軸材料の木質材料
集成材
ひき板、小角材等をその繊維方向を互いに平行にして、厚さ、幅及び長さの方向に集成接着したもの。
直交集成板(CLT)
ひき板又は小角材をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いに直角にして積層接着し、3層以上の構造を持たせたもの。
OSBボード
木材の小片を接着し板状に成形した一般材に、切削した単板を積層接着したもの。
木材の樹種に関する一般的な圧縮強度の比較
スギ < ヒノキ < ケヤキ
スギ 350[kgf/cm2]
ヒノキ 400[kgf/cm2]
ケヤキ 500[kgf/cm2]
針葉樹は、広葉樹に比べ、一般的に軽量で加工がしやすい☆
針葉樹:松や杉、ヒノキなど
広葉樹:桜やケヤキなど
針葉樹は住宅の構造材などに使用され、広葉樹は家具などに使用される。
スギ:木材の中でも軽くて軟らかいので、加工しやすい。
ヒノキ:軽く軟らかい木材ですが、高湿環境にも強いのでヒノキ風呂として有名。
ケヤキ:重くて硬く、耐久性・耐湿性も高いので神社建築にも使われる。
木材の一般的な性質
- 年輪があるため、縦断面の位置によって柾目(まさめ)面と板目(いため)面の木目が生ずる。
- 節(ふし)は、断面の減少や応力集中をもたらし、強度を低下させる☆
- 心材は、辺材に比べて腐朽菌や虫害に対して抵抗が高い☆
- 木材の乾燥収縮の割合は、年輪の接線方向が最も大きく、繊維方向が最も小さい☆
木材の乾燥収縮の割合:繊維方向<年輪の直交方向<年輪の接線方向
- 繊維に直交する方向の引張強さは、繊維方向の引張強さより小さい。
- 密度の大きい木材ほど、含水率の変化による膨張や収縮が大きい。
木材の強度
木材の強度は、含水率が同じ場合、密度の大きいものほど大きい☆
木材の強度は、繊維飽和点(含水率30%程度)以下では、含水率の減少とともに増加する。
木材の強度は、繊維方向と平行に加力した場合が最も高い。
気乾状態
水分と湿度が一定のバランスを保っている状態
全乾状態
木材の水分が完全に無くなった状態
木造在来軸組構法
構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下とする☆
3階建の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、小径13.5cm以上とする☆
階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として通し柱とする。
構造耐力上必要な軸組の長さの算定において、9cm角の木材の筋かいを片側のみ入れた軸組の軸組長さに乗ずる倍率は3とする。
床等の水平構面は、水平荷重を耐力壁や軸組に伝達できるよう水平剛性を十分に高くする。
構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打等によりその部分の存在応力を伝えるように緊結する。
出展:木造軸組工法 | 名古屋市緑区の不動産会社「ブラザー不動産」|建売・土地情報を一覧で紹介
桁(けた)
垂木を直接受けて屋根荷重を柱に伝えるための部材。
梁(はり)
棟木と直行する方向に、柱に横たえて渡した部材。
胴差
木造軸組工法において2階以上の床の位置で柱同士を繫いでいる横架材。
筋交い
柱や梁、胴差しや桁の間に、斜めに交差させて取り付けられる部材のこと。
- 圧縮力を負担する木材の筋交いは、厚さ3cm以上で幅9cm以上
- 引張力を負担する木材の筋交いは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上☆
- 筋かいをたすき掛けにするためにやむを得ず欠き込む場合は、筋かいに必要な補強を行う☆
- 筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、下階の方が上階より大きな値となる。
- 筋かいの端部は、柱と梁その他の横架材との仕口に接近して、ボルト、かすがい、釘その他の金物で緊結する☆
ポイント
木構造、木工事は範囲が広いので、せめてここにあるものくらいは押さえておきたい。
胴差は、2階以上の床の位置で柱同士を繫いでいる横架材。
桁は、垂木を直接受けて屋根荷重を柱に伝えるための部材。
参考テキスト
写真、イラストが多く、僕的には非常にわかりやすいオススメの一冊です。