音響
音における聴感上の三つの要素は「音の大きさ」「音の高さ」「音色」
音速
気温が高くなると、音速は速くなる☆☆
可聴周波数
可聴周波数範囲は20~20,000Hz程度☆☆
3,000~4,000Hzが最も大きく聞こえる☆☆
1,000Hzより100Hzの方が小さく聞こえる☆☆
可聴周波数の上限は年齢につれ低下するため、高齢者は周波数の高い音が聴き取りにくい☆☆
音の強さ
音の強さと距離☆☆
音の強さは、音源からの距離の2乗に反比例する。
音の強さレベル☆☆
「音の強さ」が2倍になると「音の強さレベル」は3dB増す。
⇒ 80dBの音が2つ同時になると83dBになる
「音の強さ」が4倍になると「音の強さレベル」は6dB増す。
音源からの距離が2倍になると、、、☆☆☆☆
「音の強さ」は1/4(2乗の反比例)となり、
「音の強さレベル」は6dB低下する。
音波
波の伝搬方向と媒質粒子の振動方向が等しい縦波である。
反響(エコー)
音源から直接音が聞こえた後、それと分離して反響音が聞こえてくること。
会話を聞き取りにくくさせる。
直接オンと反射音の行路差が17m以上になると、エコーが生じる可能性がある。
フラッターエコー
向かい合う平行な壁間を音が往復して起こるエコー。
壁面それぞれの吸音率が低いと発生する。
残響時間
音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間☆☆
質容積が大きくなると残響時間は長くなる(室容積に比例)☆☆
室内の総吸音力に反比例する。
残響時間を計算するときに温室は考慮しない☆☆
吸音
吸音率は、「壁の内部に吸収される音のエネルギー」と「壁を透過する音のエネルギー」の和を、「壁に入射する音のエネルギー」で除したもの。
- 吸音率=(吸収音+透過音)のエネルギー/入射音のエネルギー
吸音特性
板状材料(石膏ボード等)と剛壁の間に空気層を設けた吸音構造は低音域を吸音する☆☆☆☆☆☆☆
多孔質材料(グラスウール、ロックウール等)は高音域を吸音する☆☆☆☆☆
穿孔板(せんこうばん)材料は中音域を吸収する。
吸音材料
吸音率の高い材料は、透過率が大きいものが多いため、遮音性能は低い。
中空二重壁の共鳴透過について、壁間の空気層を厚くすると、共鳴周波数は低くなる。
透過損失
透過損失の値が大きいほど、遮音性に優れている☆☆☆
⇒ 騒音防止には音響透過損失の値を大きくする
質量が大きい壁体ほど、透過損失が大きい☆☆☆☆
⇒ 壁の単位面積当たりの質量が2倍になると、透過損失は6dB大きくなる。
音響透過損失の著しく小さい部分があると、全体の音響透過損失は著しく小さくなる。
遮音等級
床衝撃音遮断性能☆☆☆
数値が小さいほど遮音性能が高い。
壁衝撃音遮断性能☆
数値が大きいほど遮音性能が高い。
室間音圧レベル差(D値)
隣接する2室間の空気音の遮音性能を評価するもの。
数値が大きいほど性能が優れている。
騒音
NC値
室内騒音の許容値を示す。
NC値が大きくなるほど許容される騒音レベルは大きくなる☆☆☆
室内騒音の許容値
図書館の閲覧室:40~45dB
住宅の寝室:35~40dB
住宅の書斎:35dB
音楽ホール:25~30dB
⇒ 室内騒音の許容値は住宅の寝室や書斎、図書館の閲覧室より音楽ホールの方が小さい☆☆☆☆☆☆
音源の種類による騒音の減衰
点音源:距離が2倍になると、騒音は6dB減少
線音源:距離が2倍になると、騒音は3dB減少
面音源:距離減衰しない
衝撃音
軽量床衝撃音
食器を床に落とした時などの、床から階下に伝わる高音域の軽い音。
対策として、カーペットや畳などの緩衝性の材料を用いることが効果的。
重量床衝撃音
子どもの飛び跳ねのような、ドスンとした低い音。
対策として、浮き床構造にすることや、床スラブをできるだけ厚くする。
まとめ
令和になって急に問題の難易度が上がってきた。やですね。。
音源からの距離が2倍になると、「音の強さレベル」は6dB低下する。
- 音楽ホールの室内騒音の許容値はとにかく小さい。
板状材料(石膏ボード等)と剛壁の間に空気層を設けた吸音構造は低音域を吸音する
多孔質材料(グラスウール、ロックウール等)は高音域を吸音する
こうしてみると、いかに出題が偏っているか、過去問と同じものが出ているかがよく見える。
そんなこんなでもう10回目になりました。先は長いけど、ぼちぼちとやっていこう。