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独学で二級建築士資格取得を目指す! -請負契約-

独学で二級建築士資格取得を目指す! -INDEX-

 

請負契約書類

工事請負契約書類の構成☆☆☆

工事請負契約書類は、

  • 工事請負契約約款
  • 工事請負契約書
  • 設計図書(設計図・仕様書)

等から構成される。

⇒ 仕様書は、工事請負契約書類に含まれる

⇒ 仕様書は、設計図書に含まれる

⇒ 施工図は、工事請負契約書類に含まれない

 

発注者

建設工事の最初の注文者(いわゆる「施主」)

公共工事の場合、発注者のほとんどは、国・県・市町村。

 

受注者(請負者)

発注者から直接工事を請け負った請負人。

 

監理者

注文者より委託された、受注者が設計図通りに施工を行っているかどうか確認し、発注者に報告したりする人。(監理技術者とは違う)

設計者がなることが多い。

  • 設計内容を伝えるため受注者と打ち合わせ、適宜、この工事を円滑に遂行するため、必要な時期に説明用図書を受注者に交付する。

 

請負代金内訳書・工程表☆☆☆☆☆

受注者は、契約を締結した後、速やかに、

  • 請負代金内訳書及び工程表発注者に提出
  • 請負代金内訳書及び工程表写し監理者に提出
     請負代金内訳書監理者の確認を受ける
     ※工程表は管理者の確認は必要ない!

 

工事請負契約約款

総則
  • 発注者は、「受注者の求め」または「設計図書の作成者の求め」により、設計図書の作成者が行う設計意図を正確に伝えるための「質疑応答、説明の内容」を受注者及び監理者に通知する☆
  • 工事請負契約約款の各条項にもとづく協議、承諾、承認、確認、通知、指示、請求等は、この約款に別に定めるもののほか、原則として、書面より行う☆

 

変更・解除・中止

工事の変更・工期の変更☆☆☆

受注者発注者に対してできる提案

  • 工事内容の変更(施工方法等を含む。)に伴う請負代金の増減額
  • 工事の追加又は変更があるときの工期の延長

 

請負代金額の変更☆
  • 工事の増額分 ⇒ 時価
  • 工事の減額分 ⇒ 請負代金内訳書の単価

 

発注者の中止権及び催告による解除権☆

以下のとき、発注者は、必要があると認めるときは、書面をもって受注者に通知して工事を中止し、又は契約を解除することができる。

  • 受注者が正当な理由なく、着手期限を過ぎても工事に着手しないとき。
  • 工事が工程表より著しく遅れ、工期内または期限後の相当期間内に、受注者が工事を完成する見込みがないと認められるとき。

⇒ 発注者は、これによって生じた損害の賠償を請求できる

 

解除に伴う措置☆

契約を解除したときは、発注者が工事の出来高部分並びに検査済み工事材料および建築設備の機器(有償支給材料を含む。)を引きうけるものとして、発注者受注者および監理者が協議して清算する。

 

 

異議・疑義・相違

工事関係者についての異議☆

受注者は、監理者の処置が著しく適当でないと認められるときは、発注者に対して異議を申し立てることができる。

 

設計、施工条件の疑義、相違等

受注者は、図面若しくは仕様書の表示が明確でないことを発見したときは、直ちに書面× 口頭)をもって発注者に通知する。

 

現場代理人・監理技術者など

受注者は、監理技術者、主任技術者、専門技術者を定め、書面をもってその氏名を発注者に通知する☆☆☆☆☆

 

現場代理人・監理技術者、主任技術者、専門技術者は、これを兼ねることができる

×現場代理人は、主任技術者を兼ねることはできない

 

現場代理人は、次の定める権限を除き、この契約に基づく受注者の一切の権限を行使することができる。

a)請負代金額の変更☆

b)工期の変更

c)請負代金の請求または受領

d)第12条の(1)の請求の受理

e)工事の中止・この契約の解除および損害賠償の請求

⇒ 現場代理人は、「請負代金額の変更」に関して、受注者としての権限の行使はできない☆

 

工事材料・建築設備の機器

受注者は、工事材料・建築設備の機器の品質が設計図書に明示されていない場合は、中等の品質を有するものとする☆☆☆

× 受注者がその品質を決定する。

 

 

その他

損害保険☆☆☆

通常、請負工事中の出来高部分と工事現場に搬入した工事材料・建築設備の機器などに火災保険を掛ける者は、受注者である。

× 火災保険を掛ける者は発注者

⇒ 火災保険、建設工事保険は、その証券の写し受注者から発注者に提出する。

 

遅延報告

受注者は、契約の履行報告につき、設計図書に定めがあるときは、その定めるところにより発注者×監理者)に報告しなければならない。

 

部分使用☆☆☆

発注者は、受注者の書面による同意がなければ、部分使用することはできない

 

第三者損害☆

施工のため第三者に損害を及ぼしたときは、発注者の責めに帰すべき事由により生じたものを除き、受注者がその損害を賠償する。

 

法定検査

発注者は、受注者及び監理者立ち合いのもと、法定検査を受ける。

 

 

請負契約書

請負契約書に記載しなければならない事項

金額・支払い
  • 工事内容及び請負代金の額
  • 請負代金の全部又は一部の前金払の定めをするときは、その支払いの時期及び方法
  • 工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法☆☆
  • 価格等の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
  • 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息違約金その他の損害金
  • 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
  • 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担」及びその額の算定方法に関する定め☆

 

時期
  • 工事着手の時期及び工事完成の時期
  • 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期☆☆

 

その他
  • 注文者が工事に使用する資材を提供するときは、その内容及び方法に関する定め
  • 「契約に関する紛争の解決方法」☆☆

 

請負契約書に記載しない事項

  • ×主任技術者または監理技術者の氏名及び資格
  • ×請負代金の額のうち予定する下請代金の額
  • ×工事の完成又は出来形部分に対する下請代金の支払の時期及び方法並びに引渡しの時期
  • ×工事の履行に必要となる建設業の許可の種類及び許可番号

 

設計図書(設計図・仕様書)

設計図:建築物の構造や設備、外観、材料などの計画を示した図面

仕様書:品質、性能、施工行方法、技術的要求を記載した書類

⇒ 施工図は、設計図書や工事請負契約書類に含まれない

 ※施工図:設計図に基づいて施工を行うための具体的な手順や詳細を示した図面

 

仕様書

仕様書は、図面では表すことのできない事項を文章等で表現したもの。

以下から構成される。

  • 共通仕様書
  • 特記仕様書
  • 現場説明書
  • 質疑回答書

 

仕様書の記載事項☆☆
  • 材料種類・品質・性能
  • 施工方法(施工順序・方法・仕上げの程度)
  • 一般共通事項

仕様書には、工事費の内訳明細は記載しない

⇒内訳明細は、工事請負契約書に含まれる。

仕様書には、施工中の安全の確保について記載することができる。

 

設計図書間に相違がある場合の優先順位☆☆☆

優先度

  1. 質問回答書
  2. 現場説明書
  3. 特記仕様書
  4. 設計図
  5. 標準仕様書

優先度

⇒ ×仕様書は、現場説明書に優先する

 

まとめ

「請負者」と表していたものがいつしか「受注者」になっていた。

「請負者=受注者」で大丈夫なようです。

  • 請負代金内訳書及び工程表 ⇒ 発注者に提出
    請負代金内訳書及び工程表の写し ⇒ 監理者に提出
    ⇒ 請負代金内訳書は監理者の確認を受ける
     ※工程表は管理者の確認は必要ない!
  • 受注者は、監理技術者、主任技術者、専門技術者を定め、書面をもってその氏名を発注者に通知する
  • 受注者は、工事材料・建築設備の機器の品質が設計図書に明示されていない場合は、中等の品質を有するものとする
  • 発注者は、受注者の書面による同意がなければ、部分使用することはできない
 

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