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独学で2級建築施工管理技士合格を目指す! その24 -土工事・地業工事(躯体工事)-

独学で2級建築施工管理技士合格を目指す! -INDEX-

 

土工事は、建物の基礎のために敷地の地盤を掘ったり、掘った土を搬出したり、基礎工事が終わったら掘った土を埋め戻したりする工事。根切り、埋め戻し、山留などの工事が含まれる。
地業工事は、土工事で掘った部分に砕石や地盤改良などを施す工事。地業工事は、基礎を支えるために、基礎より下に砂・砂利・砕石、杭などを設ける。杭工事関係、砂利地業、砂地業、捨てコンクリート地業の総称が含まれる。

土工事

埋め戻し

地下工事や基礎工事が終了したあと、掘削した部分に土を戻すこと。
埋戻しの土の締め固めには、水締めを行う。

 

水締め

砂に水をかけながら締め固めていく工法。

  • 水締めを行うには、埋め戻し土が透水性の良い砂(水が十分いきわたる砂)であることが前提となる。
  • 透水性の悪い砂質土、粘土質の土には、ローラー等の機器を使って締め固めを行う。

 

埋戻し土
  • 埋戻し土は、砂質土が適している
  • 中でも均等係数が大きく透水性のよい山砂(砂に適度の礫やシルトが混入されたもの等)がよい☆☆☆
  • 埋戻し土は、最適含水比に近い状態がよい
  • 流動化処理土を使用する場合は、建設発生土に水を加えて泥状化したものに固化材を加えたものを使用する☆
  • 粘性土を用いる場合は、砂質土より余盛りの量を多くする。

 

締固め

土を圧縮して土壌の密度を大きくし、崩れないように固めること。

  • 締固め後の地業の表面が所定の高さになるよう、あらかじめ沈下量を見込んでおく。
  • 砂利地業の締固めは、床付地盤を破壊したり、さらに深い地盤を乱さないよう、注意して行う。
  • 砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂又は砂利を補充して再度転圧し表面を平らにする☆
  • 入隅等狭い箇所での締固めを行うため、振動コンパクターを使用する。

 

使用する機械☆

静的荷重 (自重) :ロードローラー、タイヤローラー

動的荷重 (振動) :振動ローラ、プレートコンパクタ

衝撃的荷重(突固め):タンピングローラ、ランマ

 

根切り

建物の基礎や地下室を造るために、地盤面下を掘削して空間を作ること。

 

山留め

地盤を掘削する際に、周囲の地盤が崩れないように矢板、堰板などで土を押さえ、その壁を腹起して切梁、親柱などで支持する架構のこと。

 

根切り及び山留め工法

  • 法付けオープンカット工法は、山留め支保工が不要であり、地下躯体の施工性がよい
  • 水平切梁工法は、敷地に大きな高低差がある場合には適していない
  • アイランド工法は、根切りする部分が広く浅い場合に適している。
  • トレンチカット工法広い面積の基礎工事の際に用いられる。
    ×トレンチカット工法は、根切りする部分が狭い場合に適している。

 

地業(じぎょう)

基礎ベースからの荷重を地盤に安全に伝えるために、基礎工事に先立って基礎底より下に割栗(わりぐり:基礎の下に敷く砕いた小さな石)や杭などを設けた部分のこと。
基礎を支える杭を施工する「杭地業」と、基礎下の地盤を締め固める「砂利・砂地業」に大きく分けられる。

 

砂利地業

砂利地業に使用する砂利は、粒径のそろっていない砂が混じった切込砂利切込砕石再生クラッシャランなどで硬質なものを用いる☆☆☆☆

 

切込砕石(きりこみさいせき)

砕砂と砕石の混合したもの。

 

再生クラッシャラン

解体工事、土木建設現場などから出る産業廃棄物のコンクリート塊を破砕したもの
品質にばらつきが大きい
×岩石を粉砕したもの

 

捨てコンクリート

基礎工事前に平坦に敷くコンクリート。

構造的な役目はないため強度は求められず、基準線を出す、足場をつくりやすくする、作業をしやすくする、基礎スラブ及び基礎梁のセメントペーストの流出を防ぐなどの役目となる。

捨てコンクリートは、床付け地盤が堅固で良質な場合、地盤上に直接打ち込むことができる☆

 

土間コンクリート

庭や駐車場を平面に舗装したコンクリート床。

防湿層のポリエチレンフィルムは、土間コンクリートの真下断熱材がある場合は断熱材の真下に敷き込む☆☆

×土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込んだ

 

地盤調査

標準貫入試験

地盤の工学的性質(N値)と試料を求めるために行われる試験で、地盤の安定性を推定する値を得る為の調査。

試験深度まで掘削した後、本打ちとして質量63.5kgのハンマーを760mmの高さから自由落下させて、サンプラーを300mm貫入させるのに要した打撃回数をN値として記録する。

試験は原則として深さ1mごとに行う。

本打ちの打撃数は、特に必要のない限り50回を限度とする。

貫入量100mmごとの打撃回数を記録し、回の貫入量が100mmを超えた打撃は、その貫入量を記録する。

 

標準貫入試験のN値から推定できるもの
  • 粘性土における一軸圧縮強さ
  • 砂質土における相対密度
  • 砂質土における液状化強度

×粘性土におけるせん断抵抗角 ( 内部摩擦角 )

 

平板載荷試験

地盤が支えることができる力の大きさ(支持力)を調査する地盤調査方法。

極限支持力、地盤反力係数、沈下量などを確認できる。

  • 試験で求められる支持力特性は、載荷板直径の1.5~2倍程度の深さの地盤が対象となる。
    ×載荷板直径の5倍程度の深さの地盤が対象となる。
  • 載荷板の沈下量を測定するための変位計は、4箇所以上設置する。
  • 試験地盤面は、載荷板の中心から1m以上の範囲を水平に整地する。
  • 試験地盤に載荷板の直径の1/5を超える礫が混入する場合より大型の載荷板に変更する。

 

ポイント

埋戻し土は、砂質土で均等係数が大きく透水性のよい山砂(砂に適度の礫やシルトが混入されたもの等)がよい。

砂利地業に使用する砂利は、粒径のそろっていない砂が混じった切込砂利や切込砕石、再生クラッシャランなどで硬質なものを用いる。

ロードローラーは静的荷重

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参考テキスト

写真、イラストが多く、僕的には非常にわかりやすいオススメの一冊です。