セメントモルタル塗り
セメントや砂、水を練り混ぜたセメントモルタルを外壁などに塗り付けて仕上げる工法。
壁モルタル塗りの厚さ☆☆☆
- 1回の塗り厚は7㎜以下
- 仕上げ厚(塗り厚の合計)は25㎜以下
モルタルの調合☆☆☆☆☆☆
- 下塗り ⇒ 富調合(セメント量が多く、砂の割合が小さい。強度が大きい)
- 上塗り ⇒ 貧調合(セメントの量が少なく、砂の割合が多い。収縮が少ない)
下塗りには上塗りに比べて、セメントに対して砂の割合が小さいモルタルを用いる。
- 1回に練り混ぜるモルタルの量は60分以内に使い切れる量とする☆☆
セメントモルタル塗りの工程☆☆
下地(水湿し・吸水調整剤)
↓(14日以上)
下塗り
↓(むら直し・14日以上放置 ⇒ 乾燥)
中塗り
↓(半乾燥)
上塗り
↓
養生(14日以上)
- 吸水調整剤は下地となるコンクリート面を塗付ける(下塗り)前に清掃して塗り付ける。
- 下塗り後、むら直し部分が比較的大きい場合は、塗り付け後、荒らし目を付け、7日以上放置する。
- 中塗りは、下塗り後、14日以上放置してひび割れを発生させた後に行う☆☆☆
- 上塗りは、中塗りが半乾燥状態のうちに行う。
メタルラス・防水紙
メタルラス
外壁の施工に使われる金属製の金網。 モルタル塗りをする場合に下地として使われる。
- 木造直張りラスモルタル下地において、内壁の金網ラスは平ラスとし、平ラスの継手は縦横とも50㎜以上とする。
防水紙
メタルラス張りに先立ち、防水紙は縦横とも90㎜以上重ね合わせて張る。
出典:【写真付】モルタル外壁の5つの種類・特徴・違いをプロが徹底解説!
床面へのセメントモルタル塗り
コンクリート硬化後、なるべく早い時期に行う☆
石こうプラスター塗り
石こうプラスター
石膏に水や砂などを混ぜたもので主に左官材料に使用される。
モルタルに比べて硬化が速く、収縮が少なく、比較的薄く塗ることができるが、耐水性は劣る。
通常は、屋内の間仕切り壁や天井に施工される。
- 施工中は通風は避けるが、施工後、石こうが硬化したら適度に通風し塗り面の乾燥を図る。
石こうプラスターの加水後の使用時間
- 下塗り・中塗り - 2時間(120分)以内
- 上塗り - 1.5時間(90分)以内☆☆☆
⇒ 〇 せっこうプラスター塗りの上塗りにおいて、加水を行ってから1時間経過したプラスターを使用した
石こうプラスター塗りの工程
水湿し・吸水調整剤
↓
下塗り
↓(乾燥)
中塗り
↓(半乾燥)
上塗り
↓
養生
- ALCパネル下地面へは、石こうプラスター塗りに先立ち、下地面に吸水調整剤塗りを行う。
- 下塗りが乾燥したのち、中塗りを行う。
- 中塗りが半乾燥の状態のうちに、上塗りを行う☆☆☆☆☆
- 気温が低下するおそれがある場合は、養生を行い、5℃以上に保つようにする。
- 施工時の気温が2℃以下の場合は、凍害を起こすので作業を行ってはいけない。
セルフレベリング材塗り(床工法)
石こう又はセメント系などのモルタルで、不陸のあるコンクリート床面やべた基礎・布基礎の立ち上がり部の上端に流して、水平な面を作る工法。
- セルフレベリング材の塗り厚は10㎜を標準とする☆
- セルフレベリング材流し込み後、硬化するまでの間は窓や出入口をふさぎ、通気をさけて自然乾燥とする☆☆☆☆☆
- セルフレベリング材の硬化後、打繋ぎ部及び気泡後周辺の突起をサンダーで削り取る☆
セルフレベリング材塗り後の養生期間
- 一般:7日以上
- 冬期(低温):14日以上☆
※表面仕上げ材の施工までの期間は30日以内を標準とする
しっくい塗り
プレキャストコンクリート下地への本しっくい塗りは、「のり」と「すさ」を混入した本しっくいを用いる。(施工性の向上とひび割れ防止のため)
プレキャストコンクリート下地
工場で製造されたコンクリート製の板(プレキャストコンクリート板)を建築現場で組み立て、設置する際に使用する下地。
本しっくい塗りの工程☆
下塗り ⇒ むら直し ⇒ 鹿子ずり ⇒ 中塗り ⇒ 上塗り
鹿子(かのこ)ずり
壁の下地を平らにするため、くぼんだ所をしっくいで塗り埋めること。
その塗ったあとが鹿の子模様になるところからいうらしい。
その他
ロックウール
断熱性、保温性、吸音性に優れた、鉱物を原料につくられる人工の鉱物繊維。
ロックウールの吹付け厚さ
コンクリート壁面へのロックウールの吹付けに当たって、吹付け厚さは、仕上げ厚さの1.2倍程度とし、吹付け後、こてで圧縮して所定の厚さに仕上げる。
まとめ
タイル工事、石工事と合わせて出題されることも多々。毎年1問出題される。