床工事
- 全面接着工法によるタイルカーペットやフローリングの張り付けは、基準線に沿って方向をそろえ、中央部から行い、壁際で寸法調整する☆☆☆☆☆☆☆
ビニル床タイル・ビニル床シート
- ビニル床シートの張付けに先立ち、下地表面の傷、へこみ等を補修するために、ポリマーセメントモルタルを用いる。
▶ポリマーセメントモルタル
セメントモルタルにポリマーを加えた下地材。セメントモルタルに比べて衝撃に強く、粘着性も高いため、下地材として使われることが多い。
- ビニル床シートを張付け後、目地処理は熱溶接工法によって行う。
ビニル床タイル張付けに使用する接着剤
ビニル床タイル張付けにおいて、湿気や水の影響を受けやすい箇所(地下部分の最下階の床など)に使用する接着剤は以下を使用する。
- ウレタン樹脂系☆☆☆
- エポキシ樹脂系☆☆☆
ビニル床シート張付け前の、下地の乾燥期間
ビニル床シートの張付けは、下記以上乾燥させ、接着張りする。
フローリング
・フローリングボードの床張りにおいては、ボードの継手位置を乱にし、隣接するボードの継手位置から150㎜程度離して隠し釘止めとする。
接着工法によるフローリング張りに使用する接着剤
- エポキシ樹脂系2液形☆☆☆
- ウレタン樹脂系☆
- 変成シリコーン系
根太張り工法
根太の上に下張りを行わず、直接フローリングボードや複合フローリングを張り込む工法。
・釘は、「スクリュー釘」、「フロア釘」及び「フロアー用ステープル」を使用する☆
捨て貼り工法
主として戸建住宅の床組に合板などを下貼りし、その上に床材を施工する方法。
出典:EIDAI - フローリング・壁材|フローリングの基礎知識|一戸建て
カーペット
以下のものは消防法に定める防炎性能を有するものとし、防炎表示のあるものを使用する。
- ニードルパンチカーペット
- 織りじゅうたん
- タフテッドカーペット
- タイルカーペット
ニードルパンチカーペット、織りじゅうたん、タフテッドカーペット、タイルカーペットは、消防法に定める防炎性能を有するものとし、防炎表示のあるものを使用する。
タイルカーペット
・タイルカーペットの張付けは、粘着はく離形接着剤を用いる☆
・全面接着工法によるタイルカーペットの張り付けは、基準線に沿って方向をそろえ、中央部から行う。
フリーアクセスフロア
床面と躯体(下地床)の間に空間を設け、配線や空調設備などを収納できるようにした二重床。
- フリーアクセスフロア下地のタイルカーペットを張り付けるに先立ち、その下地面の段違い及び、床パネルのすき間はそれぞれ1㎜以下に調整する。
- 全面接着工法によるフリーアクセスフロア下地にタイルカーペットを張り付けるに当たって、タイルカーペットは、下地パネルの目地にまたがるように割り付ける☆
グリッパー工法
部屋の周囲にグリッパー(ピン)を取り付け、ひっかけて留める工法。
・タフテッドカーペット(一般的なカーペット)はグリッパー工法または全面接着工法により敷き込む。
合成分子系塗床
弾性ウレタン塗床仕上げの工程
- プライマー塗り ⇒ 下地調整 ⇒ ウレタン塗床材塗り ⇒ 平滑仕上げ
「平滑仕上げ」する際は、ウレタン塗床材塗りが乾燥した後、ウレタン塗床材に弾性骨材を混合して塗り付け、その後トップコートを塗り付ける。
⇒ ✖ プライマーを塗り付けた直後にトップコートを塗布した
壁
- 洗面脱衣室などの断続的に湿潤状態となる壁の下地材料は、耐水性のある普通合板の1種を使用する☆☆
- 壁紙張りにおいて、接着剤は、日本工業規格(JIS)に規定された「壁紙施工用及び建具用でん粉系接着剤」による2種1号とし、使用料は固型換算量(乾燥質量)30g/㎡以下とする。
- 壁紙のホルムアルデヒド放散量は、F☆☆☆☆とする(Fが多いほど放散量が少ない)
留付け用小ねじの間隔
壁の下地材に木質系セメント板を直接貼り付けるに当たって、留付け用小ねじの間隔は、以下とする
- 周辺部:200㎜程度☆
- 中間部:300㎜程度
断熱
- 木造住宅において、外壁内における配管部の断熱材は、配管の室外側に設ける。
- 下地コンクリートの豆板(じゃんか)の発生個所には豆板をはつり取り、樹脂モルタルを充填して手直しする。
- 発泡プラスチック系断熱材のはめ込み工法において、断熱材の継ぎ目部分にすき間が生じた場合、断熱性能の著しい低下をもたらすため、気密層を設ける。
断熱層と通気層
通気層は断熱層の室外側に設ける。
- 屋根面の断熱層の室外側に通気層を設ける☆☆
※室内側に通気層を設けると、断熱層内部に結露が発生しやすいため - 外壁内に設ける通気層は断熱材の室外側とし、厚さ18㎜以上、その上下端部は外気に開放する。
断熱材打込み工法に用いられる断熱材
- 押出法ポリスチレンフォーム保温板☆☆
- ビーズ法ポリスチレンフォーム
- 硬質ウレタンフォーム
板材
普通合板
- 特類(完全耐水性)⇒ 外壁やコンクリート型枠など
- 1類(高度耐水性)⇒ 内装用
- 2類(普通耐水性)⇒ 仮工事
化粧合板
・天井仕上げに用いる化粧合板の切断は、化粧表から行う☆☆☆
※裏面から行うと、化粧面の切断面にささくれ等が生じることがあるため
石こうボード
・石こうボードの張り付けるに当たって、洗面所、浴室、湯沸室、厨房などのさびやすい箇所には、ステンレス銅製の小ねじを使用する☆☆☆
石こうボード直張り用接着剤の乾燥期間
「せっこうボード表面の仕上げ材」に、
- 通気性がある場合(布系壁紙など):7日以上☆☆☆☆
- 通気性がない場合(塗装、ビニールクロスなど):20日以上☆
⇒ 放置後、接着剤が乾燥し、仕上げに支障がないことを確認してから、壁紙を張付ける。
石こうボード直張り用接着剤の間隔
- ボードの周辺部:150~200㎜
- 床上1.2m以下の部分:200~250㎜
- 床上1.2mを超える部分:250~300㎜
まとめ
近年、「建具・ガラス工事」と合わせて出題されることが多い。
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タイルカーペット、フローリング類を張り付ける場合は、室の中央部から行う
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接着工法によるフローリング張りにエポキシ樹脂系2液形を使用する
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石こうボード直張り用接着剤の乾燥期間
通気性がある場合:7日以上
通気性がない場合:20日以上 - 屋根面の断熱層は、室外側に通気層を設ける
- 天井仕上げに用いる化粧合板の切断は、化粧表から行う